I(私)メッセージを送りましょう

こんにちは。

塾頭の山崎です。

 

今日は、非常に重要な「I(私)メッセージ」についてです。

子どもと話をする時に

(保護者)「(あなたは)ゲームばかりやっているけど勉強したら?」

(子ども)「うるせーな。今やろうと思っていたのに。やる気なくした!」

なんていうやり取りは結構あると思います。

最初の保護者のメッセージは「Youメッセージ」になっていますよね。

つまり、保護者のメッセージの主語は「あなた」です。

これを「I(アイ)メッセージ」にすると印象が変わります。

 

(保護者)「私は、あなたがゲームばかりしているように見えるけど、どう思う?」

(子ども)「そうなんだ。今からやるつもりだよ。」

 

いかがでしょうか。

保護者が自分の考えを子どもに伝えているだけなので、

子どもはそれを否定することはできません。

子どもは「そう考えているんだ」と思うだけですよね。

 

これを「You(ユー)メッセージ」で言ってしまうと

子どもに「否定」されてしまったりするのです。

 

ある塾の先生の話です。

その塾生で数学の平均点がずっと30点台だった生徒がいました。

ある定期考査で、その生徒が「98点」を取って帰ってきました。

生徒がお母さんにテストを見せた時に、お母さんはとても驚き、

ものすごく喜んで言いました。

「すごいじゃない!やったね!頑張ったね!」

 

お母さんの言葉を聞いて、その生徒は

「お母さんは何も分かってくれていない!」

と言って、心がお母さんから離れていったのです。

 

ここまで読んでいただき、「???」ってなりますよね。

私も最初、この話を聞いた時、「何で???」となりました。

 

事の真相はこうです。

 

その生徒は「是が非でも100点が取りたかった!」のです。

彼にとっては、100点以外は0点と同じ感覚だったのです。

それだけ頑張って勉強したのに、100点が取れなったことに

腹を立てていたのに、お母さんが狂喜乱舞したので、

子どもの心が離れて行ってしまったという事でした。

 

なんとも面倒くさい話のように聞こえますが、思春期の子どもたちは

このようなものでしょう。

 

では、お母さんはどのように言えば、子どもの心は離れて行かなかったのでしょうか。

 

その塾の先生がおっしゃるには、お母さんはこう言うべきだったと。

「98点だったんだ。お母さんは凄いと思うけど、自分はどう思う?」

まず、事実を受け止めてあげて、本人がどう思っているか、を聞くべきだと。

そうすることで、本人の想いを聞くことができますよね。

多分、本人は「自分としては100点が取りたかったんだ。だから悔しい」

と言ってきただろうと思います。

そうしたら、お母さんは、「そうだったんだね。それは悔しいね。」と言ってあげて

「でも私は嬉しいよ。あなたが非常に頑張っていたと思うし」などとフォローをして

あげたら、心は離れなかったのかもしれません。

 

思春期の子どもを相手に話をする時は、「アイメッセージ」を使うことを意識して

頂ければと思います。

 

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

ご参考になれば幸いです。